「レザーは経年変化が楽しめる」と聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
しかしなかには、レザーの経年変化がどのようなことを意味するのかわからない、という人もいると思います。
そこで本記事では、レザーの経年変化や魅力について紹介します。綺麗にエイジングさせる方法も解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
レザーの経年変化(エイジング)とは?
レザーの経年変化は、使うほどに色や艶、質感などが変わることを意味します。
どのようなレザーでも使っていくと変化するのは当然ですが、美しく経年変化=エイジングをするのは「植物タンニンなめし加工」を施した、ヌメ革などのナチュラルなレザーです。
植物タンニンなめしのヌメ革は、紫外線に当たったり酸素に触れることで酸化して深い色へと変化します。
また、手の脂や摩擦などにより、レザーのもつ油分が温まり表面をコーティングされ、使い始めよりも艶やかな光沢を放つようになります。
レザーの個体差や使い方によって経年変化の仕方はそれぞれ異なり、使うほどに滲み出る雰囲気や形は世界に2つとして同じものはありません。
この唯一無二の「自分だけのもの」に育てられることこそが、レザーの持つ最大の魅力と言えるでしょう。
綺麗にエイジングさせるコツ
ここからは、大切なレザーを綺麗にエイジングさせるコツについて紹介します。
適切なケア
レザーは人間の皮膚と同じように、時間が経つと乾燥します。そこで、レザー専用のクリームやオイルを使った保湿が必要になります。
ブラッシングで表面のホコリや汚れを落とし、クリームを塗ることで乾燥を防ぐことができるのです。
ただし注意したいのが、大切にするあまり過剰に手入れすることです。過度なケアはレザーの負担になり、劣化を早める原因となります。
クリームを使ったケアはシーズンごとや数ヶ月程度の期間をあけて、様子をみながら塗るようにしましょう。
大切に使う
大切に使うことも、綺麗なエイジングに欠かせないポイントとなります。
たとえば財布やコインケースなどの手に触れるものであれば、手から分泌される天然オイルとなりレザーに染み込み、馴染みがよくなります。
レザーは使わずに放置していると乾燥して劣化してしまいます。そのため、日常的に使うことが綺麗にエイジングさせる一歩となるのです。
また、使う頻度が高いとレザーの繊維が早くほぐれて柔らかくなり、表面の肌触りも変化します。
ただし、ヌメ革のようなナチュラルレザーは水分や油分を吸収しやすいレザーのため、汚れた手で触るとレザーも汚れてしまうので気をつける必要があります。
カビに気をつける
保管状況によって、レザーにカビが生えることがあります。特にオイルを多く含んだレザーはカビが生えやすく、一度生えたカビを完全に取り除くことはできません。
高温多湿な日本においてカビが生えやすい環境は多く、レザー製品の保管には気をつけたいもの。しばらく使わないバッグなどは通気性のよい袋に入れて、風通しのよい場所に置いておきましょう。
クローゼットなどで保管する場合は時々扉をあけるなど、湿気をためない工夫をすることが大切です。
まとめ
ヌメ革などの経年変化を楽しめるレザーは、使うほどに色や形、艶が変化します。その独特な変化の仕方に魅了される人も多く、国内外問わず愛される素材の1つです。
レザーの種類や製品の作りによって、適切な手入れで数十年使えることも珍しくありません。使う日々の思い出とともに「自分だけのもの」に変化していくレザーを、ぜひ楽しみましょう。