「革は使っていくうちに味が出る」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
確かに革には使うほどに色や艶が変化し、その過程を楽しめるものもあります。
ただ、全ての革が経年変化=エイジングするか?といえば、そうではありません。
今回は、その違いを詳しく紹介します。
エイジングするレザートートの特徴とは?
革がエイジングするかどうかは、作り方によって異なります。
製造方法や製造工程が違えば、原皮(元の皮)が同じでも全く違うものに仕上がるのです。
動物の皮から製品にするため革への加工を「なめし」と言いますが、なめしは「タンニンなめし」と「クロムなめし」の2種類に大きく分けられます。
タンニンなめしとは、植物から採れる「タンニン」を革に浸透させる方法で、革そのものの風合いが残ります。これがいわゆる「ヌメ革」と呼ばれる革です。
タンニンは紫外線によって色が変化したり、摩擦によって艶が増したりするため、エイジングを楽しむことができます。
一方で、クロムなめしは「クロム化合物」と呼ばれる鉱物が使われる方法で、タンニンなめしに比べて早く革を製造できるため、大量生産できます。
クロムでなめされた革の大きな特徴は柔らかく、伸縮性に優れているところ。
また、着色しやすく発色も良いことから、バリエーションを増やせるのもメリットです。
ただし、クロムなめしはタンニンなめしのようなエイジングはしません。
革の風合いはタンニンなめしほど味わえず、自然な美しさはあまり残らないとも言えるかもしれません。
そのため、クロムなめしで作られた革は、タンニンなめしの革とは違い「育てる」ということができないのです。
日本最高峰のヌメ革を作る栃木レザーとは?
革に少し詳しい方や革好きの方のなかには、「栃木レザー」の名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
栃木レザーは、昔ながらの製法を守り続ける老舗のタンナー「栃木レザー株式会社」で作られる革のことです。(タンナーとは、革を作る業者のことです)
国内では姫路レザーと並んで有名ですが、姫路レザーはおもにクロムなめし・混合なめしを製造し、栃木レザーは植物タンニンなめしの革を製造しているという大きな違いがあります。
栃木レザーでは、動物の「皮」から製品を作るための「革」になるまでに、20もの工程を経て時間をかけて製造されます。
職人が1枚1枚手間をかけて作られる最高級のヌメ革は、肌目が美しく耐久性と伸縮性に優れており、使い込むことで色合いが深まる一品となるのです。
栃木レザーを使ったレザートートをご紹介
ここからは、丹精込めて作られた最高級のヌメ革のレザートートを紹介します。
エイジングするレザートートバッグを探している方は、ぜひチェックしてみてください。
【1-059】 靭 – JIN 三升レザートート 嘉玄
日常使いにぴったりなサイズ感のレザートートです。
栃木レザーの上質さが存分に感じられるヌメ革と、丁寧な縫製がみごとにマッチした一品。
インナーにはファスナーポケットとオープンポケットを配置し、小物を収納しながら持ち運べます。しっかりと縫われたステッチがカジュアルさを高め、なおかつ堅牢な作りに仕上がっています。
【1-058】 靭 – JIN 七升レザートート 嘉玄
肩掛け使いにぴったりなレザートートです。
サイズは横45cm×縦30cm×マチ14cmで、しっかり荷物が入る大きさが嬉しいポイント。
仕事用にもお使いいただけるサイズで、荷物が多い方にもおすすめです。
栃木レザーが上質な雰囲気を醸してくれるため、ワンランク上の印象を与えられるでしょう。
まとめ
エイジングする革は、他の素材にはない変化を楽しめるのが大きな魅力です。
同じ革でも、使い方や使用年数によってエイジングの仕方が異なり、ひとつとして同じものはありません。
また、今回紹介したレザートートは、どれも「鞄の街」と呼ばれる豊岡の職人がこだわり抜いて作ったバッグです。